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屋根葺き替えとカバー工法、どちらがいいの?|屋根リフォーム
- 投稿日:2021年 3月29日
- テーマ:外壁・屋根リフォーム
こんにちは!滋賀のリフォーム店 匠工房の山尾智哉です。今回は、劣化した屋根をキレイにするリフォームについてお話しします。屋根リフォームには「葺き替え」と「カバー工法」があります。
どちらを選択するべきなのでしょうか?詳しく見ていきます。
1.屋根メンテナンスのタイミング
1-1.屋根のメンテナンス時期とは
屋根は外壁と同様、年中雨や日光にさらされているため、日々劣化していきます。定期的なメンテナンスを怠ると、割れなどは発生し、その隙間から雨水が入り雨漏れへと繋がってしまいます。 以前の記事でも触れましたが、屋根や外壁のメンテナンスは10~15年ごとに必要です。
屋根リフォームについての記事はコチラ
1-2.メンテナンスが必要な屋根が出すサイン
劣化してきた屋根は当然見た目が違います。メンテナンスが必要な屋根はどのような症状があるのでしょうか?
①塗装のツヤがない
塗装が劣化し始めているサインです。これ以上放置すると塗膜が剥がれ、防水性が落ちてしまうので塗装によるメンテナンスをしておくことをオススメします。
②塗膜が剥がれている
経年劣化によって塗膜が剥がれてしまっていますので、塗装によるメンテナンスが必要です。塗膜によって屋根の防水性が守られています。このまま放置すれば、雨漏りが引き起こされる可能性があります。金属屋根であれば錆びが引き起こされ、穴が開いたりしてしまうこともあります。
③苔が生えている
塗膜が剥がれてしまうと、防水性が失われ苔や藻の繁殖を誘発します。苔や藻が生えているということは屋根材に水が染み込んでしまっているということです。このまま放置すれば雨漏れを起こしてしまうリスクがかなり高いといえます。
④屋根材が剥がれている
水を含んだ屋根材は脆くなり、ひび割れや欠けなどといった症状を引き起こします。その隙間から雨水が入り込み、雨漏れしてしまうのです。金属屋根であれば、水による腐食でボロボロになってしまいます。ここまでくると、一部補修やカバー工法、葺き替えなどの大がかりな工事が必要となります。
⑤雨漏りがしている
屋根の劣化を放置し続けると、雨漏りを引き起こします。雨漏りは屋根から入った水が躯体部分を浸水させ居室の天井などに水染みなどができる症状です。居室から雨漏りが分かるということは躯体部分がかなり水による浸食を受けていることになるので、躯体部分が腐食していればその部分の補修も必要となってしまいます。かなり大がかりな工事にもなり、お金もかかってしまいますので定期的なメンテナンスで、雨漏りを防ぐことがとても大切です。
1-3.屋根メンテナンスの種類
屋根のメンテナンスには3つの種類があります。
①塗装
屋根に塗料を塗布する工法です。屋根材がひどく剥がれていたり雨漏りがしているような状態ではなく、築20年以内のお家であれば、屋根メンテナンスは塗装で十分です。塗膜を新しくし、見た目を美しくするのに適しています。
②葺き替え
既存の屋根を取り外し、新しい屋根に取り替える工法です。下記にて詳しく説明します。築20年以上経つお家の場合、屋根の劣化に伴いメンテナンスのスパンも短くなります。また塗装では追いつかない場合に葺き替えをご提案することがあります。
③カバー工法
既存の屋根の上から新しい屋根材を取り付ける工法です。こちらも下記にて詳しく説明します。
2.葺き替え
2-1.葺き替えとは?
葺き替えとは、既存の屋根を取り外し、新しい屋根に葺き替える工事のことをいいます。
<葺き替えの手順>
①屋根の解体
既存の屋根を解体して撤去していきます。
②下地の補修ややり直し
屋根材の下にある下地をキレイにします。屋根材と同じく、下地も経年劣化していきます。雨水が入り込んでしまっていれば腐食の恐れもありますので、状態を確認してやり直しをしたり補修をして屋根がキレイに乗るよう調整していきます。
③ルーフィング貼り
防水シートとも呼ばれるシートを上から屋根全体に貼ります。防水シートは雨漏りを防いでくれる最後の砦です。
④屋根材を貼る
屋根材を貼っていきます。一気に屋根らしくなりましたね!
2-2.葺き替えのメリット
・屋根材の下地からメンテナンスをすることができ屋根材自体も新しくなるので、メンテナンスはしばらく必要なくなります。既存の屋根を使用し続けた場合、10年ごとに塗装をしたとしても屋根材自体の劣化が止まるわけではありません。加えて下地なども経年劣化します。だんだんと短くなるメンテナンスサイクルが、葺き替えをすることによって伸び、次回のメンテナンスまでの期間が長くなるのは大きなメリットです。
・屋根材をまったく違うものに変更することができます。外観をイメージチェンジできるのも魅力ですね。
・既存の屋根より軽い屋根材を選択することができます。屋根が軽くなることによって耐震性を向上させることができます。
2-3.葺き替えのデメリット
屋根の葺き替え工事は、屋根リフォームの中でもかなり大規模な部類の工事です。そのため、費用や工事期間がかかります。既存の屋根を廃棄するための費用もかかりますので、総合的な費用もかさみます。
3.カバー工法
3-1.カバー工法とは?
既存の屋根はそのままに、新しい屋根材を上から覆うように取り付けるのがカバー工法です。
<カバー工法の手順>
①ルーフィングシートを敷き詰める
既存の屋根の上から防水シートを敷き詰めます。防水シートは雨漏りを防ぐ重要な部材です。既存の屋根があるとは言え、上からしっかり貼っていきます。
②板金を取り付ける
屋根の外回りに板金を取り付けます。板金には、雨水が侵入しないようカバーをする役割があります。
③屋根材を貼り付ける
屋根材を貼っていきます。キレイに仕上がっていきます!
3-2.カバー工法のメリット
・既存の屋根をそのままに、上から屋根を貼っていくので葺き替えに比べて廃材がほとんで出ません。葺き替えでは発生する廃材費がほとんどかかりません。
・工期が短いので、居住者の負担も比較的少なく済みます。
・屋根が二重になるので断熱性と遮音性が上がります。
3-2.カバー工法のデメリット
・既存の屋根の種類によってはカバー工法ができない場合があります。例えば瓦屋根はその性質上カバー工法が難しく、葺き替え施工となります。
・カバー工法は屋根の下地はそのままとなります。既存の屋根が激しく傷んでおり、下地にまで影響している等、劣化状況がひどければカバー工法は避け、下地からやり直す葺き替えにすることをオススメします。
4.まとめ
・葺き替えはお金と時間はかかるが、下地から新しくできるので耐久性が向上します。
・カバー工法は劣化状況によっては施工ができないが、葺き替えよりは安価に施工することができます。
・カバー工法がいいのか、葺き替えがいいのか、屋根の状況を確認して判断する必要があります。築20年以上のお家にお住まいの方は、外壁含め屋根の点検を依頼することをオススメします。
次回はリフォームローンについてお話しします。