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どうして人気？スケルトンリフォーム｜リフォーム基礎知識
- 投稿日：2021年 11月 1日
- テーマ：リフォーム基礎学
こんにちは！滋賀のリフォーム店 匠工房の森田将平です。大きな間取りの変更や住設備の移動を伴う大規模なリフォームをスケルトンリフォームと呼びます。スケルトンリフォームは大規模な工事でありながら、メリットの多いリフォームです。今回は、スケルトンリフォームについて詳しくお話しします。
1.スケルトンリフォームとは？
スケルトンリフォームの「スケルトン」とは、「骨組み」という意味です。つまり、床や天井、壁を取り除いて躯体のみの状態からリフォームすることをいいます。躯体は残っているので新築とは区別されますが、排水管などをさわることができるので水廻り設備の位置などを大きく変えるなど大規模な変更をすることができます。
戸建のスケルトンリフォームでは、屋根や外壁、壁を取り払い基礎や柱、梁などの躯体部分を残します。一方マンションスケルトンリフォームでは、コンクリートが見える部分までをリフォームすることになります。マンションは、躯体部分をリフォームすることが禁止されているからです。
2.スケルトンリフォームとフルリノベーションの違い
スケルトンリフォームもフルリノベーションも、ほぼ同じ意味で捉えていただいて問題ありません。そもそもリフォームは「元に戻す」といったニュアンスの意味があり、新築と同じような状態にすることを表すことが多いです。
一方リノベーションは、建物の機能向上や価値を高めるための工事や改修をすることを表すのが一般的です。スケルトンリフォームでは、骨組みの状態にすることで配管などを新しくする(新築状態にする)こともでき、間取りを大きく変えることでお家をより住みやすくすることができます。骨組み状態まではしない大規模な改修工事をフルリノベーション、骨組み状態にしてから工事することをスケルトンリフォームと区別するのが分かりやすいかもしれません。
3.スケルトンリフォームのメリット・デメリット
3-1.メリット
①間取りを大きく変更することができる
スケルトンリフォームは躯体を残した状態で可能な範囲で大きく間取りを変更することができます。例えば、昔ながらの古民家で採用されている続き間の和室を間仕切り、廊下と複数のお部屋に分けるなどの間取り変更ができます。家族のライフスタイルに合わせた間取りに造り変えることができるのはスケルトンリフォームの大きなメリットです。
②設備配管を新品にできる
リノベーションや部分的なリフォームでは工事する部分だけの配管を新しく交換することができますが、目に見えない範囲の配管も同様に劣化していっているのにも関わらず、すべて交換することは困難です。スケルトンリフォームを行なうことで、配管があらわになるので劣化状態や必要に応じて修理や交換を行なうことができます。
③耐震・断熱の対策ができる
躯体状態にすることで今のお家の耐震状態を確認することができます。より安心なお家になるよう、基礎や柱を耐震補強することができます。また、断熱材も新しく入れることができるので既存のお家より断熱性の高いお家にすることが可能です。
④再建築不可の土地であっても、お家をリニューアルすることができる
建築基準法上、再建築ができない土地にお家が建っている場合、そのお家がどんなに古くなってしまっても、一度解体して再建築することができません。例えば、敷地に接している道路が4ｍを満たしていない場合、今建っているお家を解体してしまうと再びそこにお家を建てることはできません。しかし、スケルトンリフォームであれば建て替えではないので躯体をしっかりと補強した上でほぼ新築レベルまでお家をリニューアルすることができます。
3-2.デメリット
①コストがかかる
一度躯体状態にしてからの大規模な工事は、当然コストがかかります。部分的なリフォームであれば、設備の単純な交換で終わることが多いですが、スケルトンリフォームは間取りを大きく変更できるなど、できることの幅が広がる上、耐震性能や断熱性能の向上も見込めるため金額は大きく膨らんでしまうのです。
②仮住まいが必要
スケルトンリフォームは、かなり大きな工事となるため住みながら工事を進めることができません。工事が始まってから終わるまで、別の場所で暮らしていただく必要があります。工事期間も相当期間必要なため、それまでの仮住まい家賃・引っ越し費用・荷物が多いならレンタルスペースを借りて避難させるための費用などがかかります。工事費用だけでなく、仮住まいに必要な費用もしっかりと見込んだ上で予算を考える必要があります。
③建物の規模によっては建築確認が必要
木造の平屋や木造2階建て、鉄筋平屋建てでかつ面積500㎡以下の建物の大規模なリフォームで建築確認は必要ないのですが、木造以外の建築物で2階建て以上、そして面積が200㎡以上の建築物の広く大きな建物の大規模なリフォームは建築確認が必要です。つまり、建物の規模よってはスケルトンリフォームに建築確認が必要になる可能性があります。建築確認は費用と時間がかかりますので、注意が必要です。
4.スケルトンリフォームの施工事例
それでは、匠工房のスケルトンリフォームをご紹介します。
「家に新たな命を」
放置され荒れてしまっていた建物をスケルトンリフォームしました。
住宅設備はもちろん、屋根は葺き替え、外壁は金属サイディングを貼ることでお家が見違えるほど美しくなりました。水廻りの位置や間取りも変更し、より住みやすいお家へと生まれ変わりました。
「マンションでホテル住まい」
LDKと隣接した部屋をスケルトンリフォームにより間取り変更し、
スッキリとしたお部屋にすることができました。内装にもこだわり、ホテルのような高級感のあるスケルトンリフォームが実現しました。
「純和風家屋を太陽と風を感じる和モダン空間に」
築40年以上の古民家は部屋数が多く、薄暗いお部屋もありました。
部屋数を減らし、水廻りを北側に移動させることで日当たりと風通しの良いお家を実現しました。階段の位置も大きく変えた、大規模なスケルトンリフォームとなりました。
5.まとめ
・スケルトンリフォームは、躯体状態にした上でリフォームするため、間取りの変更や水廻りの移動を行なうことができます。
・メリットも大きいですが、当然デメリットもあるのでしっかりと検討しましょう。
