玄関鍵の種類と防犯のための選び方|玄関リフォーム
- 投稿日:2023年 4月14日
- テーマ:玄関リフォーム
こんにちは!滋賀のリフォーム店 匠工房の西嶋有也です。お家の顔である玄関。玄関は防犯の面でも重要ですよね。玄関のカギも時代と共に変化してきました。今回は玄関扉の鍵について、お話ししていきます。
1.玄関の鍵の種類
1-1.一般的な鍵の種類
鍵には種類があり、時代と共に変遷しており、だんだんと防犯面に強い鍵へと進化しています。ご自宅の鍵がどのタイプか確認してみてください。
①ピンシリンダー
鍵の片側だけが山のようにギザギザしている鍵のことをいいます。このギザギザ部分とシリンダー内のピンの高さが合うことで開錠します。
②ディスクシリンダー
シリンダーがくの字になっており、鍵の両側がギザギザしているのが特徴の鍵です。 十数年ほど前に最も一般的に使われていた種類の鍵です。
③ロータリーディスクシリンダー
ディスクシリンダーの防犯性をより高めたタイプの鍵です。シリンダーに合致する鍵をさすことでシリンダー内のタンブラーが回転します。そしてロッキングバーがタンブラーの溝にはまることで開錠することができます。
④ディンプルシリンダー
近年の新築戸建などで使われるのが、このディンプルシリンダーと呼ばれる鍵です。鍵の両面にくぼみのようなものがいくつもあるのが特徴です。シリンダー内のピンの数がかなり多く、素人の複製がかなり困難なタイプの鍵となっています。
⑤カードキー
ドアのセンサーに予め登録したカードキーをかざすと施錠・開錠ができるようになっています。一般的な戸建住宅の玄関扉の機能として搭載されていることも多く、鍵をさして回すといった手間が要らないので非常に便利です。
⑥リモコンキー
車のキーのようにリモコンのボタンを押したり、ポケットに入れたまま玄関扉の施錠・開錠ができたりするタイプの鍵です。両手が荷物で塞がっていたり、小さなお子さまを抱っこしていて鍵の取り出しが大変だったりといった場面で非常に活躍します。
1-2.シリンダーの種類
①シリンダー箱錠
外側が鍵穴で内側がサムターンになっているシリンダーのことをいいます。外からは鍵でしか施錠・開錠ができませんが、内側からならサムターンを回すだけで施錠・開錠が可能です。最近ではサムターンを脱着させることができ、防犯対策が可能な対応もあります。
②プッシュプル錠
最近の住宅によく使われているタイプのシリンダーです。ハンドルの押し引きで扉を開閉することができるので、扉の開閉が楽にできます。
③インテグラル錠
鍵で動く部分(デッドボルト)とドアノブで動く部分(ラッチボルト)の両方がついていることが多く、ドアノブの中心に鍵穴があるのが特徴です。鍵にはピンシリンダーやディンプルシリンダーなど、様々なシリンダーが使われています。
2.防犯性の低い鍵は?
警察庁の2018年の統計によると、侵入窃盗は62,745件あり、これは2009年に比べると半数以下に減っているそうです。その中でも玄関扉のピッキングやサムターン回しによる侵入は5.77%あるそうです。防犯性の高い玄関扉や鍵の普及によって、年々減少しているということから従来の玄関扉や鍵から防犯性の高いものに交換することの重要性が見えてきます。
それでは、防犯性が低く交換が推奨される鍵はどのようなものでしょうか?
①シンプルなディスクシリンダーやピンシリンダー
鍵のギザギザに合うようピッキングするだけで簡単に開いてしまう場合もあるディスクシリンダーやピンシリンダーは、防犯性が低く注意が必要です。シンプルな作りなので修理や複製もすぐにできるのがメリットではありますが、その半面防犯性には欠けると言えるでしょう。犯行に慣れた空き巣なら5分もあれば開けられてしまうそうです。
②シリンダーが1つの玄関扉
空き巣は侵入に5分以上かかると7割が諦め、10分以上かかる場合にはほとんど諦めるそうです。そういった点から、シリンダーが1つのドアではすぐにピッキングされて侵入されてしまうリスクが高くなります。
また、鍵の耐用年数は10~15年ほどだと言われています。1日の鍵の開け閉め頻度が高ければ高いほど、劣化も早まります。鍵が回りにくいなと感じたら、劣化が進んでいる証拠です。早めに鍵の交換を検討するようにしましょう。
3.防犯性の高い鍵は?
防犯性の低い鍵に当てはまってしまった場合、侵入されにくいような防犯性の高い鍵と交換することをオススメします。では、どんな鍵がオススメなのか見ていきましょう。
①ディンプルシリンダー
ディンプルシリンダーはパターンが数億通り存在し、複製が非常に難しい上防犯性の高い鍵とされています。ディンプルシリンダーはディスクシリンダーやピンシリンダーとは違い、表裏と側面にピンがあり、それぞれが一致しないと開錠できません。鍵は、ピンの数が多ければ多いほどピッキングが難しく、防犯性の高いと言えます。他の鍵より価格は高いですが、上下の違いがなく差して回せば鍵は開くので簡単・防犯性も高いのでオススメの鍵です。
②CPマークのついた鍵
CPマークとは、警察庁、国土交通省、経済産業省および関係の民間団体で構成された「防犯性能の高い建物部品の開発・普及に関する官民合同会議」が制定した共通標章のことをいいます。防犯性が高いことを認められた鍵や玄関扉、サッシやガラスなどにしか認められないものです。検討中の玄関扉や鍵がある場合、CPマークがついているかどうか確認してみてください。
③ツーロックの玄関扉
時間のかかる侵入は、侵入者には好まれません。取り急ぎ防犯性を高めたい場合は補助錠の取り付けも視野に入れてみてください。ピッキングに時間がかかればかかるほど、侵入のリスクは減っていきます。鍵が2重についていることが外から分かるだけでも防犯になるのでオススメです。
4.まとめ
・10~15年以上経っていたり、鍵が回しにくかったりする場合は、鍵の交換を検討しましょう。
・侵入に時間がかかればかかるほど、侵入者は諦める!時間のかかる複雑な作りの鍵を採用しましょう