安全のために!手すりリフォームについて|バリアフリーリフォーム
こんにちは!滋賀のリフォーム店 匠工房の久保田晴菜です。皆さんのお家に手すりはついていますか?
手すりは高齢者やお子さま、妊婦さんなど、廊下や階段を安全に通るために必要なものです。バリアフリーのための手すり取付けについて、お話しします。
1.手すりの役割とは?
1-1.事故防止
手すりは転倒や転落などの事故を防ぐ役割があります。
歩行中や階段の上り下り中につまずいてしまったとき、手すりを掴んで体を支えたり転落を防ぐことができます。また、手すりを持ちながらゆっくりと歩くことで転倒を防ぐこともできます。
1-2.歩行・立ち座りの補助
高齢になるにつれ、視力が弱くなり障害物や段差に気づきにくくなってしまいます。手すりを掴みながら、手すりに沿ってゆっくりと歩いてもらうことで、安全に移動してもらうことができます。また、立ち座りの動作でも手すりは有効です。手すりで体を支えながら立ち座りができれば、転倒の可能性も低くなります。歩行や立ち座りは、「自分でできる」ことが大きな自信にもなり、自立した生活の一歩にもなります。
2.手すりが必要な場所
2-1.階段・廊下
まず手すりの設置箇所として代表的な場所が階段です。
建築基準法では、高さ1m以上の階段には手すりを設けなければならないと定められています("建築基準法施行令第25条 階段等の手すり等")。できれば両側に手すりがあるとより安全ですが、難しい場合は下りる際の利き手側に取り付けましょう。手すりと共に階段に滑り止めを設置するとより安全ですね。
トイレや居室へ移動するための廊下に手すりがあると、安全に歩行することができます。
手すりは高さ75㎝ほどに取り付けるのが一般的ですが、必ずしもその高さに取り付けないといけない決まりはありません。使用する方の身長やあると使いやすい位置に合わせて設置しましょう。また、手すりと聞くと丸い手すりをイメージする方が多いと思いますが、四角い手すりを設置することができます。四角い手すりだと、ヒジも使って体を支える人にとっては安定しやすいのでオススメです。
2-2.トイレ
トイレは立ち座りする場所なので手すりがあると安全を確保できます。
立ち上がるためには床と水平な手すりを、体を安定させるためには床と垂直な手すりがあると便利なので一般的にL字型の手すりを設置することが多いです。一方で設置する位置がウォシュレットのリモコンやトイレットペーパーの場所の邪魔にならないようにしなければならないので注意が必要です。
2-3.お風呂
お風呂場は滑りやすいため、より転倒に注意しなくてはならない場所です。
また、介助されながらの入浴に抵抗がある方も多いと思います。体を安定させたり浴槽への出入りをしやすくするために洗い場や浴槽周りに手すりと設置するといいでしょう。また、濡れた手で触っても大丈夫なように、すべりにくい材質の手すりを使用するようにしましょう。
2-4.玄関
玄関は上がり框という大きな段差があるので、靴を脱いだり履いたりするためにはイスや手すりが必要になります。体を支えるためにL型の手すりがあると便利です。
2-5.LDK・居室
ご自身の部屋でも要所要所に手すりがあると安心です。例えば自室のドアからベッドまで間に手すりがあるとスムーズに移動することができ、ベッドへの上り下りも楽になります。また、LDK内で良く過ごす場所(ダイニングやソファなど)に立ち座りするための手すりや動線上での手すりがあると転倒予防になります。
3.匠工房の施工事例
①設置箇所「階段」

昔のお家は階段が急にも関わらず手すりがないお家が多いです。手すりを付けて安全に上り下りできるようになりました。
②設置箇所「トイレ」「寝室」

トイレに立ち座りするための手すりと生活動線を考え寝室に手すりを設置しました。こちらは介護保険を用いた手すり設置となります。
③設置箇所「浴室」「洗面台」

お風呂の浴槽に出入りしやすいよう2箇所手すりを設置しました。また、洗面台に立つときに体を支えられるよう、洗面所にも手すりを設置しました。
④設置箇所「エクステリア」

玄関前に急な階段があったので、安全のために高さの合う手すりを設けました。低すぎる手すりはいざという時に掴むことができずかえって危険です。また、手すりは体重を支えることになりますので設置箇所に下地が必要ですが、ない場合でも設置することが可能な手すりもあります。
⑤設置箇所「浴室」「トイレ」「階段」

階段のみの手すり設置希望でお問い合わせをいただきましたが、階段やトイレにも手すりがついていなかったので、将来のためにも設置をご提案。合わせて設置させていただきました。
⑥設置箇所「トイレ」

トイレ交換と同時での手すり設置をオススメしました。トイレ内と出入口に手すりを設置し、移動と立ち座りが安全にできるよう配慮しました。
⑦設置箇所「階段」

手すりのなかった階段に手すりを設置させていただきました。壁紙を傷つけることなく、大がかりな補強が要らないリフォーム用の手すりを取り付けさせていただきました。金額も抑えることができる手すりです。
4.バリアフリー補助金制度
4-1.介護保険の住宅改修支援制度
要介護認定を受けている場合、介護のためにリフォームをする際にかかった費用を一部負担してくれます。
それが介護保険の住宅改修支援制度です。
上限20万円の工事費用の7~9割を負担してもらえます。
4-2.自治体の補助金
県や市町村が行なっている補助金制度もあります。
滋賀県でも市によってはバリアフリーリフォームにおいて補助金制度を設けています。
市によって様々なので、まずはHPでご確認ください。
4-3.減税制度
適用要件を満たすバリアフリーリフォームを行った場合、税務署への確定申告で必要な手続きを行うと所得税や固定資産税控除を受けることができます。
工事の規模などで所得税控除か固定資産税減税を受けることができ、それぞれに期限も設けられています。
こちらも詳しくはHPをご覧ください。
4.まとめ
・手すりは転倒・転落防止用だけでなく、歩行や立ち座りの補助としても役立ちます。
・生活動線上や立ち座りする場所に手すりと設置するのが効果的です。
・補強や壁の工事がいらないリフォーム用の手すりもあるので、設置箇所をまず相談してみることをオススメします。