エコジョーズとエコキュートの違い|給湯器リフォーム
- 投稿日:2021年 10月 4日
- テーマ:給湯器リフォーム
こんにちは!滋賀のリフォーム店 匠工房の平塚叶夢です。これからの季節、給湯器は欠かせません。給湯器の寿命は10~15年と言われていますので、給湯器が壊れる前に交換することをオススメします。今回は、給湯器の交換をお考えの方へ向けて、エコキュートとエコジョーズの違いに焦点を当てて、ご紹介いたします。
1.エコジョーズとは?
1-1.エコジョーズの仕組みとは
エコジョーズとは、少ないガスでお湯を効率よく沸かすことのできる
省エネ給湯器のことをいいます。
効率よくお湯を作ることができるのでガスの消費量を減らし、節約・エコに貢献することができます。 エコジョーズは、ガスを燃焼させる熱で1次熱交換器内を通過する熱を温水に変えます。このときに排気が発生しますが、エコジョーズはこの排気を利用して水を予備加熱します。このように排気を利用することで効率よくお湯を沸かすことが可能になります。
1-2.メリット
エコジョーズのメリットとして大きいのは、効率良くお湯を沸かすことで可能になるガス量のカットの実現です。ガス量が少なくすることで、まずガス料金をカットすることができます。
また、排気を再利用することでCO2の排出量が削減されます。したがってエコにもつながるというのもメリットですね。さらにエコジョーズはお湯切れを起こすことがなく、直接お湯を飲んでも問題ないというのも、エコジョーズが選ばれるポイントです。
1-3.デメリット
デメリットとしては、初期費用が従来の給湯器に比べて高価という点にあります。エコジョーズはドレン排水という排水が出る仕組みになっています。ドレン排水というのは、排熱を再利用する際に蒸気が冷えて凝縮した水のことをいいます。このドレン排水は燃焼時に作られた窒素酸化物が溶け込んだ酸性の水です。これを人体に影響がないレベルまで中和した上で排水されます。このドレン排水の処理費も必要になるため、高額になってしまうのです。
2.エコキュートとは?
2-1.エコキュートの仕組みとは
エコキュートとは、電気を使ってお湯を作る給湯器のことをいいます。
実はエコキュートは愛称で、実際は「エコロジー」と「キュート(給湯器をもじったもの)」を組み合わせて作られたんだそうです。正式名称は「自然冷媒ヒートポンプ給湯器」といいます。
エコキュートは2つの機械がセットになっています。1つはヒートポンプユニット、もう1つが貯湯タンクです。ヒートポンプユニットが空気を取り込み、CO2を冷媒としてお湯を沸かします。そうしてつくられたお湯を貯湯タンクに貯めておくのです。 エコキュートの正式名称にある「冷媒」とは、水をお湯にするための媒体のことをいいます。その媒体を自然のエネルギーで賄うので「自然媒体」となるわけですね。その他に熱を作り出す冷媒と呼ばれているものがアンモニアやプロパン、フロン(フロンは人工物ですが)です。では何故これらの冷媒ではなくCO2を使っているかと言うと、その他の冷媒より可燃性や毒性がなく、普段の生活で排出されるCO2を再利用することによって、環境を守る役割も果たしているからなのです。
エコキュートは、周りの空気をヒートポンプユニットに取り込みます。そして取り込んだ空気の熱を自然冷媒CO2に吸収させます。こうして温度を上げたCO2を圧縮機で圧縮させます。空気は圧縮すればするほど温度が高くなるからです。そうして作られた熱を水に伝えてお湯を沸かす、というのはエコキュートがお湯を作る流れとなります。
またエコキュートは、熱でお湯を沸かすのではなく、熱をヒートポンプユニット内で移動させるエネルギーとして使っています。そのため使用する電気は少なく、使用する電気を1とすれば、その電気で3の熱エネルギーを作り出すことができますので非常に効率の良い給湯器であるといえます。
2-2.メリット
エコキュートのメリットは、まずは電気代が安い点にあります。深夜の電気代を抑えるプランにすれば、深夜間にお湯を沸かすことができるので電気代を抑えることができます。また学習機能があるのでお湯が切れないよう、そしてお湯を作り過ぎないよう調整してくれます。基本的にエコキュートにお任せしておけば安心です。
さらに、エコキュートは自然冷媒としてCO2を使用しています。普段の生活で排出するCO2と外気の熱という再利用可能なエネルギーを使用することで省エネを実現しています。
2-3.デメリット
エコキュートはヒートポンプユニットと貯湯タンクの2つを敷地内に設置しなければなりません。サイズが大きいのである程度の広さが必要です。エコキュートを設置できる場所があるか、事前に確認しましょう。また、設置費用が高いのもエコキュートです。
さらに、エコキュートは水道の水圧に耐えることはできません。そのため、減圧弁によって水圧が弱く設定されています。今までガス給湯器を使っていた方がエコキュートに変えると、水圧が弱いと感じられると思います。それは、エコキュートの不具合ではなく仕様であるということです。
3.どちらがお得?
初期費用で比べると、エコジョーズの方がエコキュートより安く、本体価格や工事費用が3倍ほど違います。 一方、ランニングコストで比べるとエコキュートが安いです。
ダイキン社によれば、一般地での試算により算出されたエコキュート(EQ37VFHV)の年間電気料金は21,800円(税込)で、ガス給湯器(都市ガス)の年間ガス料金は71,600円(税込)であると算出されました。給湯器の寿命は10年~15年ですから、10年コストで考えてもエコキュートの方が総合的にはお得のようです。
4.まとめ
・エコジョーズのガス、エコキュートは電気でお湯を沸かします。
・コスト的にはエコキュートの方が優位だが、お湯切れがない点やお湯が直接飲める点、エコキュートは水圧が弱めである点などを比較するとエコジョーズを選択する方も少なくありません。予算やライフスタイルに合わせてしっかりと検討しましょう。